お酒をこよなく愛するエディターがいま気になる1本を携えて、やはりお酒大好きな料理研究家のお宅を訪問。ふたりの美味なるものへの探求心から生まれるひと皿とは? 美酒と佳肴の出会いから生まれる、ふたりのおいしい時間へとご案内。

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マグナムボトルを贅沢に味わい尽くす

秋山都(以下秋山): 前回は日本酒スパークリングでしたが。今回は「ルミエール」のスパークリングワイン。しかもマグナムボトルでお持ちしました。普通のボトル2本分ですが、飲みきれるかしら(笑)。


真藤舞衣子(以下真藤):私たち二人なら余裕でしょう(笑)。「ルミエール」は山梨のワイナリーのなかでもスパークリングに定評があるワイナリーですよね。


秋山:真藤さんは山梨で数年間暮らした経験があるし、くわしいですね。山梨は“ワイン県”というだけあって、90社以上のワイナリーがあるそうですが、「ルミエール」にはどんな印象をお持ちでしょう?

ルミエール スパークリング 甲州 2018 マグナムボトル 1500ml

スパークリングに定評のある「ルミエール」

真藤: まずは老舗であるということの安心感。そしてシャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンなどヨーロッパ系のブドウ品種の栽培にもいち早く取り組んでいる意欲的なワイナリーっていう印象でしょうか。ワイナリーにはレストランも併設されていて、気軽に訪問できるのもうれしいポイントです。


秋山:私も以前こちらのワイナリーを見学したことがあるのだけど、ブドウ畑の畝に草花がたくさん茂っていて、春から夏にはグリーン一色の圃場がとてもきれいでした。なんでも、あえて雑草をはやす草生栽培という手法で多様な生物が活動する環境をつくりあげているのだとか。自然に近い環境で栽培されているブドウは生命力あふれる力強さをもっていますね。


真藤:ブドウの品種は……甲州ですね。日本固有のブドウ品種ですが、レモンイエローのような淡い色合いにフルーティな香り、すっきりとした味わいが特徴です。

秋山:「ルミエール」では2007年からスパークリングワインをつくっていて、本場シャンパーニュと同じく瓶内二次発酵で製造しています。ちょっとこれは専門的な話になるけど。通常シャンパーニュがリキュールでドザージュ(スパークリングワインの製造過程で澱引きによる目減りしたワインをリキュールなど甘い液体で補糖)するところ、「ルミエール」は同じワインを足すんですって。つまり、よりすっきりと仕上がっているのね。最近、低糖指向の人も多いから、好まれそうです。


真藤:しかもマグナムサイズじゃないですか。 マグナムは普通のサイズのボトルよりおいしいよね。私見ですが(笑)。


秋山:私もそう思う。根拠はないらしいんですけどね。ゆっくりと熟成が進むからか、劣化の可能性が低い、というのはあると思います。

スパークリングを贅沢にもリゾットに!

真藤:今日はせっかくのマグナムだから、飲むだけじゃなく、お料理にも使ってみましょうか。 ワインのおいしさを存分に味わえるリゾットをつくってみようと思います。

秋山:贅沢! リゾットは通常、炒めたお米をスープかお水を少しずつ足して加熱しながら仕上げますが、そのスープの代わりにスパークリングワインを使うってこと? どんな感じになるんだろう?


真藤:北イタリアの郷土料理でもあるのだけど、リゾット自体は玉ねぎとパルメジャーノだけを使うから、とってもシンプル。だけど、ワインのふくよかさが加わっていくらでも食べられちゃうキケンなリゾットです。今日はたまたま作っていたから、塩豚も上にトッピングしておきますね。

秋山:リゾット自体はそれほど塩がきつくないから、塩豚がいいアクセントになってます。この塩豚、スライスしてそのまま食べてもいいし、サラダとサンドイッチにしてもいいし、いろいろ使えそう。


真藤:やさしい味わいにワインも進みますよね……あ、もう無くなっちゃった。次は何を開けようか?


「塩豚のスパークリングリゾット」


材料

  • 塩豚の材料(作りやすい分量)
  • 豚肩ロース 500g
  • 塩大さじ1
  • オリーブオイル 適量

  • リゾットの材料(2人分)
  • 米 1/2合
  • 玉ねぎ 1/6個
  • ローリエ
  • スパークリングワイン 1カップ
  • パルメザンチーズ 10g
  • ベルギーチコリ 2、3枚
  • イタリアンパセリ 少々
  • 塩・こしょう適量
  • オリーブオイル適量

塩豚の作り方

  1. 豚肉に塩をすり込みビニール袋に入れ、1、2日間冷蔵庫で塩漬けをする。
  2. 熱したフライパンにオリーブオイルを入れて、1の肉の周りを焼き固める。表面に焼き色がついたら取り出し、アルミホイルで包む。
  3. 110℃のオーブンで40分ほど焼いて取り出し、そのまま予熱で冷めるまで置いておく。
  4. 薄切りし、そのまま食べても、リゾットにのせたり、サンドイッチの具材などに。

リゾットの作り方

  1. 熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、玉ねぎのみじん切りを入れて炒める。透き通ってきたらお米を入れ、お米も透き通るまで炒める。
  2. 水300mlとローリエを入れ、さっと混ぜたら弱火で、水分が無くなるまで煮る。お米の芯はこの時残っている状態でOK。
  3. 2にスパークリングワインを入れ、パルメザンチーズを加えて軽く混ぜ、2分ほど焦げないように弱火で加熱。
  4. お皿に盛り、刻んだベルギーチコリと塩豚の薄切りをのせ、パルメザンチーズ、オリーブオイル、胡椒で仕上げ。飾りにあればイタリアンパセリを。
秋山都プロフィール真藤舞衣子プロフィール

写真:長谷川潤